カボチャみたいなかわいいワゴン ルノーカングーに首ったけ【旧型・新型・中古車情報】

フランス流に言うと“フルゴネット”欧州では“エクスプレス”と呼ばれるボンネット付きの商用車があります。ルノーは1960年に4(キャトル)フルゴネット、5(サンク)でもエクスプレスをリリースしました。サンクの生産終了後も別の国で生産が続けられるほどの人気車でした。その後をうけもったのがカングーです。2015年11月更新

ルノーとフルゴネット

まずはルノーというメーカーについておさらいします。創業は1898年と言いますから、自動車産業創業期にあたります。いわゆる“FR”、フロントエンジン・リアドライブを発明したのは外ならぬルノーです。
FRを採用した小型自動車が大成功を収め、さらに第一次大戦中は戦車やタクシーの製造も手掛け、順調に生産規模を拡大します。ところが第二次大戦に大敗したフランスはドイツの占領下に。ルノーは会社と従業員をまもるためにドイツ軍に協力しますが、後にそれがきっかけで創業者ルイ・ルノーは投獄され、獄中死を遂げます。
終戦後の1945年、シャルル・ド・ゴール将軍によりルノーは国営化され、ルノー公団となりました。以降は小型車を中心に業績を高め、1986年に念願の民営化を果たしました。1999年、日産自動車を傘下に収めたのはご存知の通りです。
そんなルノーはモータースポーツにも造詣が深く、F-1はもとよりラリーやツーリングカー選手権にも参加しています。フランス国内では、自社モデルで行うワンメイクレースもありますし、フォーミュラルノーはF-3への登竜門として、最高峰クラスを目指す者が集まります。
エポックメイクが大好きで、世の中に無いものや新しい技術の搭載など、歴史と伝統を守るというよりはあたらしいものを取り入れるという、老舗らしからぬ一面を持っています。

ルノー4(キャトル)フルゴネット

そんなルノーが1960年に発売した“ルノーキャトルフルゴネット”という車があります。コンパクト化が求められてRRを確立したルノーでしたが、よりコンパクトにより扱いやさを求めて、RRコンポーネントをそのまま前部へ移植してFF化したのがルノー4(キャトル)です。
走行に必要なコンポーネントがすべて前部に集約されていますので、後部を好きな形に変更できるというFFの利点を活かして、リヤシートよりも後ろを切り落とし、大きな箱を載せたような車でした。
乗用車の操縦性と商用車の積載性能を持ち合わせています。そんな面白いアイデアが商売人たちに受け、ヨーロッパ中で大人気となります。

ルノー5(サンク)エクスプレス

出典: https://ja.wikipedia.org/
サンクがデビューした後もキャトルの生産は続けられていました。これは、サンクがキャトルの後継車ではなく、派生モデルであることを物語っています。ルノーキャトルフルゴネットも、サンクをベースにしたエクスプレスが登場するまで生産されていました。
サンクをベースにしたフルゴネットモデルであるエクスプレスも、根強い人気に支えられてロングランモデルになりました。クリオにバトンタッチしたサンクの生産終了後も、スペイン、ブラジル、アルゼンチン、台湾で生産が続けられるほど、人気の高いモデルでした。

クリオのフルゴネット?

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サンクからクリオ(和名:ルーテシア)へとバトンタッチが行われたとき、エクスプレスはどうなるのかと言う声がありました。すぐに取って代わるモデルが無かったことから継続生産されることになったものの、それがいつまで続くのかは決まっておらず、クリオのフルゴネットモデルを期待する声が多くありました。
衝突安全性能基準が厳しくなったことを理由に、いよいよエクスプレスの生産が難しいと言われるようになります。今度こそフルゴネットは消えてしまうのかとささやかれる中、ルノーは次世代のフルゴネットモデル、カングーエクスプレスを発表しました。1997年のことでした。
カングーは予想されていたようなクリオを架装するという手段ではなく、クリオのコンポーネントこそ利用したものの外観は完全に新造するという、良い意味で期待を裏切るかたちでデビューしたのでした。

完全乗用車化に成功

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さらにカングーエクスプレスに手を加えて、両側リアスライドドアによる4ドア化、セニックで評判を得た後部座席独立シート、充実した室内装備などによってカングーの完全乗用車化に成功しました。
かくしてカングーとカングーエクスプレスは待望のデビューを果たしたのです。

アメイジングパンプキン!

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観音開きのバックドアとリアに両側スライドドアを装備したカングーは、今までにないスタイルと卓越した使い勝手が受けて、ヨーロッパ全土で爆発的な売れ行きを見せます。背の高い荷室や、荷室から運転席までの頭上にあるストレージスペース(手荷物が仕舞えるボックス収納)、当時の貨物車とは次元の異なる直進安定性、ロードホールディング性能、ハンドリングの安定性、優れた乗り心地などが高い評価を受けたのです。また、ABSと4つのエアバッグを標準装備し、ヨーロッパの衝突安全テスト「ユーロNCAP」においても4つ星の評価を受けています。
ルノーのナショナルカラーである山吹色をまとって発表されたこともあり、“Amazing Pumpkin”と評されました。実に当を得た表現ですね。まさに“魔法のかぼちゃ”です。

日本にもあったフルゴネット

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1992年に発売された日産のAD・MAXという車です。まさにフランスのフルゴネットを真似た車でしたが、ワンボックスが幅をきかしていた日本ではあまり受け入れられず、成功とは言い難い状況でした。 出典: https://ja.wikipedia.org/
こちらは1991年にスズキが販売したアルトハッスルです。これも短命でした。 出典: https://ja.wikipedia.org/
唯一成功したと言っていい国産フルゴネットのエスカルゴ。Be-1やフィガロと同じパイクカーシリーズですが、Be-1とフィガロが限定数生産のうえ抽選販売だったのに対して、エスカルゴは2年間限定で注文を受けただけ生産されました。2年間の総生産台数は10,600台とのことです。



長く待たされた日本への導入

日本への導入は、本国での発売から遅れること約4年後の2002年3月でした。ようやく日本での発売が決まったカングーでしたが、ある理由から長く待ち続けたファンからは落胆の声が聞こえてきたのです。 出典: https://ja.wikipedia.org/
人も荷物も余裕を持って搭載することのできる小型MPVとして、ルノー・ジャポン株式会社(RENAULT JAPON K.K.)が販売を開始しました。 当初は1.4LガソリンのK7Jエンジンに4速ATの組み合わせのみで、リヤドアも跳ね上げ式の「ハッチバックドア」を採用したモデルのみでした。
“観音開きのリアドアこそカングーのかわいさだ”という意見が多く、ハッチバックドアのみの設定にはファンからの落胆の声が多数寄せられました。
“そもそも日本人は観音開きに不慣れだから”とか、“雨の多い日本にはハッチドアの方が使い勝手が良い”など、さまざまな憶測が飛び交いました。ルノージャポンからの正式なアナウンスはありませんでしたが、“観音開き仕様のリヤフォグランプがセンターに位置していないため保安基準にそぐわない”というのが本当のところだったようです。

並行輸入車との競合

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本国デビューから4年というタイムラグのおかげで、待ちきれないユーザーがたくさんいました。そんなファンのために、実にたくさんのカングーが並行輸入されました。ルノージャポンが正規輸入を開始したあとも、正規輸入車にはハッチバックドアしか設定がなかったために、ダブルドア(観音開き)を求める声が根強く、20万円以上も高額な並行輸入車の人気も高かったのです。

マイナーチェンジ

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2003年8月にマイナーチェンジを受けます。日本デビューから1年半という短い期間ですが、本国ではすでに6年目でしたので、順当なマイナーチェンジのようですね。
特にヘッドライトまわりがリファインされた 新デザインが導入され、1.6L DOHC K4Mエンジンと4速プロアクティブATが搭載されたモデルに入れ替わりました。さらに、希望が多かった観音開きタイプの「ダブルバックドア」のタイプも選択できるようになりました。すぐに「ハッチバックドア」は正規輸入が中止され、「ダブルバックドア」のみの設定となりました。
2004年11月にはダブルバックドアに5MTを組み合わせたモデルも導入が開始されます。A/T需要の多い日本にあってカングーの M/T車の販売比率は平均20%前後、多い時は30%を占めることもあったそうです。
2006年、さらにマイナーチェンジを受けます。 「ジェネレーション2006」ではフロントグリルのデザインの小変更と内装の質感を向上させたほか、後部座席にトレイがつくなどさらなる装備の充実が図られています。
2007年には装備を簡略化したオーセンティックも導入されました。拡大された車室を与えられたことによる居住性・使い勝手と多彩なシートアレンジが特長です。輸入車としては低価格と充実した装備も相まって、この種の輸入車としては異例の月販100台以上を記録したようです。初代カングーの正規輸入台数は累計9,000台(2009年9月時点)にのぼりました。その車室の広さや使い勝手の良さからRVやキャンピングカーへの架装素材としても人気でした。

大きくなった2代目 “デカングー”

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2009年9月11日、フルモデルチェンジを受けた2代目カングーを発売しました。 ボディサイズは全長4,215x全幅1,830x全高1,830mmと大型化され、全幅が1,700mmを超えたことで従来の5ナンバーから3ナンバーに変更となりました。このことから愛好家の一部からは“デカングー”の愛称でも呼ばれています。
エンジンは105PSを発生する1,6L・DOHCのK4Mエンジンのみ、トランスミッションは4速ATと5速MTの2つを設定、ボディカラーは標準色6色・注文生産色6色の計12色が選べました。後部ドアは観音開きタイプの「ダブルバックドア」仕様のみです。
日本仕様の大きな特徴として、日本の保安基準への配慮から助手席側フェンダー上にサイドアンダーミラーを装着しています。初代カングーは最小回転半径が5.2mでしたが、2代目カングーは5.1mに改善されています。引き続き設定されたマニュアル車の比率は30%程度と、良い意味で予想を裏切っています。

魅力的な追加モデル “ビポップ”

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2010年5月10日、ルノージャポンは公式サイト上で「カングービボップ(KANGOO BE POP)」の発売を発表しました。ビポップはカングーの全長を短くして3ドアにして、荷物車そうろうだった外観を遊び心で満たしたモデルです。
日本発売記念特別モデルは、ボディーカラーにオランジェ・エタンセル(橙)/グリ・シデラル、ブラン・グラシエ(白)/グリ・シデラルの2色を用意し、各色15台限定・計30台が用意されました。
エンジンはベースのカングーと同じ1.6LのK4Mですが、組み合わされるトランスミッションは5M/TのみでA/Tの設定はありません。ビボップのシャシが商用車のエクスプレスと共用なので、物理的にA/Tを搭載できないからです。尚、このモデルの発売はフランスと日本のみ。
2010年9月9日にビボップの通常モデルが販売開始。
2011年9月1日にはマイナーチェンジを受けました。 外観ではカラードサイドモールやシルバー色のアウタードアハンドルを採用。内装ではダークカーボンの内装色、ライトグレーのシート地で質感の向上を図っています。同時に「ブルー・エトワール・メタリック」と「マロン・ショコラ・メタリック」の新色2色も加わり、計10色になりました。
2011年12月にビボップは販売終了。

オリジナル+ビポップ=“イマージュ”

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2012年3月29日に上級グレードである「IMAGE(イマージュ)」を発表しました。 ビポップのフロントバンパーとヘッドライトを採用するとともに、本皮革ステアリングや専用シート、専用15インチアルミホイール、ESP等も装備。ボディカラーは全5色。トランスミッションは4A/Tのみの設定です。
ビポップの外観を継承していることもあり順調な売れ行きを見せましたが、2013年8月26日に販売を終了しました。

マイナーチェンジを受けて現行モデルへ

2013年8月26日にマイナーチェンジを受けて、現行モデルに至ります。合わせて「イマージュ」と「5M/Tモデル」の販売を終了しました。
フロントまわりをローレンス・ヴァン・デン・アッカーが手掛け、4代目ルーテシア同様にCIマークを大型化し、グリルが横一文字にヘッドライト間を横断するデザインになりました。グレード体系を刷新し、他の車種と同様にベーシックな「アクティフ」とカラードバンパーやフォグランプ、本皮革ステアリング、オートエアコン、オートライト、オートワイパーなどを装備した「ゼン」の2種類になりました。
基本メカニズムに変更はありませんが、5M/Tがラインナップから外され、全車マニュアルモード付プロアクティブ4A/Tのみの設定になっています。
2014年1月17日に要望の多かったM/Tモデルが復活しました。「アクティフ」に5M/Tを追加し、翌2月7日から販売を開始しています。日本市場においては半年足らずでのM/T車復活となりました。不思議な現象ですが、カングーに限っては、M/Tのほうが人気があるようです。
2014年5月15日にターボモデルが追加されました。と言ってもスポーツモデルではなく、ダウンサイジングターボです。
「ゼン」に1.2L直噴ターボエンジン「H5F」+6M/T搭載モデルが追加されます。4A/Tとの外見上の違いはまったくありません。ストップ&スタート機能、ECOスイッチ、エクステンディッドグリップなどの専用装備が組み合わされています。カングーで6速M/T車が設定されるのは初めてのことで、日本で発売されるカングーでは初めてのターボ車でもあります。



荷室を覗いてみましょう

さんざん書きましたが、バックドアは左右に開く観音開きになっています。順序が決まっていて、左から右の順に開けます。右だけ開けることはできません。当然ですが、閉めるときは逆の順に閉めます。通常90度までしか開きませんが、ヒンジのロックを解除することで180度まで開くようになります。日本仕様には設定されていませんが、不人気で打ち切られた跳ね上げ式のバックドア仕様もあります。
荷室を横に仕切るトノボードは、下の段に装着することも可能です。ボードの上には50kgまで載せることが可能。スクエアな荷室ならではの機能ですね。さらにトノボードを外せば、5名乗車していても広大な荷物スペースを確保することができます。 出典: http://autoc-one.jp/
リアシートは、座面が前方にスライドしてフラットに収納される仕組みになっています。背もたれのレバーを引き上げるだけのかんたん操作です。さらには、助手席も座面がスライドしてフラットになります。よくできているのはヘッドレストで、前方向に折りたたむことでダッシュボードとの当たりを回避できるようになっています。
工具の収納スペースや、ラゲッジルームライトも標準装備しています。荷室のあちこちに荷物固定用のフックなども多数あります。バンパーの上から開きますので、開口部の高さは地面から587mmのところ。スペアタイヤは床下に装備されていて、タイヤ交換の際に荷物を出したり汚れたタイヤを室内に入れたりする必要がないのは嬉しいですね。
リアシートの天井にも収納スペースがあります。こちらはフタ付きで、フタは3分割になっていますが内部はつながっていて24.4Lもの容量があります。天井にも荷物を固定するためのフックが装備される充実ぶりです。

特別仕様車もたくさんあるんです

出典: http://www.renault.jp/
さきほど、ビポップ(BE POP)とイマージュ(IMAGE)をご紹介しました。どちらも限定数が少なかったので、市場で探すのはなかなか困難なことです。実は表向きには限定車とされていないものも含めて、限定色や内装の仕様などが限定されている特別仕様車が存在します。
一番多いのは“クルール”です。フランス語で“色”(英語のカラー)のことですので、多彩なボディーカラーが用意されました。全部で5回登場しています。
初回は2010年6月、“オランジュ・プロヴァンス(橙)、“ベール・パリ(緑)、“ブルー・フランス“(青)のソリッドな3色。
続いて2011年7月に、かつてのルノーの名車“5(サンク)の純正色である“ブルークレールメタリック(青)、“オランジュアンダルー(橙)、“ベールジャルダン(緑)に加え、今回初登場の“ローズ(ピンク)を加えた計4色。いずれも日本市場のために用意された色です。
3度目は2012年5月で、テーマは“フレンチレトロ”。キャトルに設定された“ベージュ カマルグ、エクスプレスに設定された“ブルーエクスプレス、そしてキャトルCVに使われた“ヴェール パステルの3色。
4度目は2013年2月で、“毎日に花ををテーマに青色の“カルム ブルー、紫色の“タンタシオン ヴィオレ、黄色の“クラージュ ジョン“の鮮やかな3色。
5度目のクルールは2015年10月、“フランスが香る色をテーマにローズマリーをイメージした“ブルー・アンサンシエ(青)と、“ヴェール・ロマラン(緑)の2色。
どれもかわいいカングーにぴったりなボディーカラーです。

もうひとつ、気になる限定車があるんです。
2012年11月26日に発売された“ショコラ”。イマージュをベースにした“Carrement Chocolat(キャレマン・ショコラ)“とのコラボレーションによる特別仕様です。キャレマン・ショコラとは、フランス語で「チョコレート尽くし」の意味です。 ボディ色をマロンショコラメタリックのみとし、内外装をショコラ色でコーディネイト。パイオニア製SDナビゲーションシステムも特別装備されました。30台のみの限定販売ですので“超”が付くレアモデルです。

カングーの使い途

商用車をベースに乗用車化してあるカングーですから、その使い途は多種多様です。あなたのアイデア次第でいかようにも化けてくれるはずです。

ファミリーカーに

もちろん、乗用車として使うために作られた車です。上述したとおり、両側リアスライドドアによる4ドア化や後部座席独立シートなど、乗用車としも何不自由ない装備を与えられていますので、ファミリーカーとしてのポテンシャルは高いはず。さらに荷室の大きさを思えば、トランクのある乗用車よりも積載量が多いので、レジャーやドライブ旅行にもとても便利なはずです。

トランスポーターとして

趣味の道具を運ぶトランスポーターとしてもオススメです。屋根の上に載せていた自転車も、カングーなら車内に載せることが可能です。釣りが趣味のあなたならおわかりでしょう。一体何本のロッドを積めることでしょう。ミニバイクでレースをしている友人は、マシンだけでなく、メンテナンス用の工具箱も積み込んでサーキットへ出かけていきます。レーシングカートでも載せられそうですね。ラジコン趣味の方にもよさそうですね。かなり大きな飛行機でも大丈夫です。

できる仕事のパートナーとして その1

これが王道の使い方かもしれませんね。荷物を運んでもらいましょう。宅配業はもちろんですが、お花屋さんなんてかわいらしくてカングーにぴったりなイメージです。なにかしらメンテナンス業種のルートバンにも良いですね。ワンボックスではなくフルゴネットですから、がっつりお仕事車というよりも“街のべんりやさん”みたいなイメージが合いそうですよ。最近は少ないかもしれませんが、クリーニング屋さんにも使いやすいハズです。ちなみにフランス本国では、出張専門のオーダーメイドテーラーがあるそうです。カングーの観音開きのバックドアを開けたら、そこにはサンプルの生地がいっぱい、なんて素敵じゃないですか。

できる仕事のパートナーとして その2

個人的に、カングーに一番似合うのは移動販売車じゃないかと思うんです。カフェはもちろんですが、お弁当屋さんとかスィーツのお店とか、夏ならかき氷屋さんでもいいですよね。ハンバーガーやたこ焼きとかお好み焼きとか。鉄板と火元を積むのが大変かもしれませんけど。でも私の知り合いに、ハイエースバンにピザ窯を載せて、出張窯焼きピザ屋さんをやっている人がいますよ。やろうと思えば何にでも応用できる気がします。それぐらいふところの深い車なんです。なんだか楽しくなってきました。

フランスではこんな使い方も

出典: http://car.watch.impress.co.jp/
フランスでは、郵便局が郵便の集配車としてカングーを使っています。この黄色は郵便局のナショナルカラーで“ジョン ラ・ポスト”という色なのだそうです。かわいいですねぇ。日本だと赤色になってしまうので、いまひとつな感じですが、さすがはファッションの国フランスですね。
ちなみにこの写真は日本です。2015年8月、ルノージャポンはこの郵便局仕様のカングーを150台限定で販売しました。

中古市場を覗いてみましょう

もちろん現行生産車ですので、新車を買うことも可能です。輸入車、しかもフランス車ですので、中古車には不安があるかもしれませんね。でも、カングーの販売はルノーと日産とのジョイントとほぼ同時期ですので、販売店も整備店も日産系列店を利用できますので、さほど不安はないのではないでしょうか。
2代目からは技術的にも日産の血が注がれていますので、より安心して乗れると思います。

意外に球数が多いのです

出典: http://www.renault.jp/
フランス車としては異例の売れ行きをみせているカングーですから、中古市場にも意外にたくさんの売りものがあります。某中古車販売サイトで検索すると、約200台の中古車が出てきました。

ベース車として考えれば初代モデルも

出典: https://ja.wikipedia.org/
衝撃的なデビューでしたから、“カングーって言ったらやっぱりこれ”というこだわり派もいらっしゃると思います。車齢としては15年前後の時が流れていますので、それなりに手入れが必要です。走行距離が少ないに越したことはありませんが、もともと商用車してつくられていますので、想像以上に丈夫な車です。走行距離に応じて、しっかりメンテナンスしてから乗り出せば、意外にも日常使用でのトラブルは起きないと思います。
10万キロを目安にタイミングベルトの交換が必要です。このときに注意して欲しいのが、タイミングベルトで回しているものを一緒に交換することです。具体的にはウォーターポンプ、ベルトの張りを調整するテンショナー、そしてベルトの向きを変えるアイドラーのセットです。
これを怠ると、せっかくタイミングベルトを交換したのにベルトの寿命を縮めてしまうことにもなりかねません。それどころか、場合によっては交換したばかりのベルトが外れる・切れることも起きるのです。
あとはバッテリーまわりとブレーキをひと通り整備してあげれば、大きなトラブルにはならないはずです。

無難かつ安心な2代目モデル

出典: https://ja.wikipedia.org/
安心感では圧倒的に2代目モデルをお薦めします。上述したとおり、すでに日産と手を組んでからのモデルですので、日本の自動車事情も反映されています。具体的に言えば、日本だけの特有な事情についてです。たとえば高温多湿な梅雨及び夏の環境は、ヨーロッパの自動車メーカーには想像ができないでしょう。その状況下で自動車にはどんなトラブルが起きうるかを予見することはとても難しいことです。そこで、国内の自動車メーカーから“日本ではこんなトラブルが起きるんだよ”というアドバイスがあれば、車づくりにスパイスが振りかけられるのです。
もうひとつは、取り扱う店側にもしっかりと情報が届いていることです。サービスマニュアルはもちろんですが、基本構造や使っている部品に関しての情報があればトラブルを予見しやすいですし、万一トラブルが起きてしまっても、原因究明の道のりを遠回りしなくなります。
2代目となれば車齢は5年程度ですから、そんなに多くの手入れは必要ないでしょう。もちろん、タイミングベルトなどの走行距離によるメンテナンスは必要ですが、消耗部品交換を中心に比較的安価なメンテナンスで乗り出せるはずです。

探すのは難しい限定モデル

出典: http://www.goo-net.com/
カングーにはたくさんの限定モデルがあります。でも、某中古車サイトでは、ビポップが4台見つかっただけでした。マニアの手元からはなかなか手放されないようですね。運良く見つけられたら、迷わず手に入れるべき!かもしれません。

最後にまとめてみます

発売から18年経った今でも、ルノーの稼ぎ頭として売れ続けるカングー。現在ルノージャポンが販売している5車種のうち、毎年の年間販売台数の半数以上をカングーが占めているって知ってました? これってすごいことなんです。
初代モデルからとても魅力的な車でしたが、改良を重ねながらより魅力的に、より安全に、より快適に変身してきました。
もちろん、技術的には最新モデルが1番なのですが、過去の限定車たちも捨てがたい魅力を持っていますよね。稼ぎ頭だけに、輸入元であるルノージャポンもさまざまなモデルを採用したり廃止したりと、紆余曲折がありましたが、おかげでエンジン・トランスミッション・ボディカラー・内装色・特別装備においてもたくさんの組み合わせが存在します。
しかも販売台数が比較的多いので、中古市場にはたくさんの車輌があります。こだわって好みの車輌を探すことは、そんなに難しいことではないのかもしれません。
とはいえ、初期の車輌はすでに車齢を重ねていることもあり、維持をするにはそれなりの費用が必要になると思います。
逆転の発想で、お値打ちになった初期モデルを購入し、しっかりと手をかけてリフレッシュしてから乗るのも一案かもしれません。