見下ろしだけが夜景じゃない!自分目線で室蘭の宝石箱を覗いてみよう!

夜景100選に選ばれた室蘭の夜景。臨海地帯に広がる工場夜景、吊り橋を彩るライト、人の営みを感じる街の灯り、夜景はそんな様々な人間模様を人口のライトに託して私たちの目に映ります。山の上から見下ろすもよし、ナイトクルージングで自分目線で感じるもよし、ジュエリーボックス「室蘭」の夜景を堪能してみましょう!

夜景の秘密

そもそも「夜景」ってなんなんでしょう? 月や星など自然の明かりではなく、建物から漏れる光、サーチライト、広告照明など人口の光源による景観であると言われています。特に視野のなかに密集してこうした光景が見えると「夜景」と言うことが多いようです。夜景は見る時の視点や対象物によっていくつかに分類されています。視点の位置によって、「見下ろす夜景」「見上げる夜景」に、見る対象によって「湾岸夜景」「埠頭夜景」「空港夜景」「郊外夜景」などです。

日本は世界的にも夜景人気の高い国だそうです。その理由は、(1)建物が密集している、(2)山が多く街並みを見下ろせる、(3)夜の時間帯でも人気のないところへ行ける治安の良さです。日本の三大夜景は「箱館山から見る函館市の夜景」「六甲山鞠星台から見る神戸市・阪神間・大阪の夜景」「稲佐山から見る長崎市の夜景」です。

これらに共通する要素に「アクセント」「動き」「音」「雰囲気」の4つがあるそうです。港の海岸線に沿って夜景にカーブができたり、船の光が美しくみえたりします。橋のイルミネーションが色を変えたり、道路を移動する車のライト、静寂の中で時折聞こえる汽笛や警笛などの音という具合です。レストランや公園など眺める場所も大きな要素ですね。そうしたことが、夜景といして、多くの方に愛される秘密のようです。

夜景百選

日本の素晴らしい夜景を広く紹介しようと「新日本三大夜景・夜景100選」というのが2003年4月から始まりました。新日本三大夜景・夜景100選事務局は、「一人でも多くの人に、夜景の美しさを肌で感じて、そして感動を味わってもらいたい」「国、自治体、民間企業にも夜景の魅力を引き出してもらい、夜景による経済効果を生み出したい」「夜景環境の保護と整備、そして訪れる人のマナーを向上させていきたい」という目的を持って、2002年4月に「夜景倶楽部」の有志によって発足した任意団体です。室蘭の「測量山展望台」は起伏に富んだ地形と白鳥大橋のコラボレーションや工場夜景などが評価されて、夜景100選に選ばれています。



室蘭の夜景

室蘭の夜景は穴場スポットとして一部の人には知られる存在でした。しかし、平成21年に室蘭市広報誌「広報室蘭」9月号に夜景のカラー特集を行ったところ、多くの市民の方からの反響がありました。もともろ、室蘭市は毎年1回10月に「市民夜景見学会」というのを開催していたのですが、例年60名程度でした。ところが、平成21年の広報誌への反響を受けて、一挙に定員の5倍以上の応募がありその関心の強さを感じたそうです。これを契機に「室蘭刊行連携推進会議」を発足させ、夜景を観光資源の一つとして組み込んだ観光開発に乗り出したのです。そんな室蘭夜景の魅力をご紹介します。

室蘭夜景の魅力

バリエーション

室蘭はL字型の半島が噴火湾にせり出すようにつきだしています。半島の付け根と砂州と室蘭港に面した部分は平地ですが大部分は山となっています。こうした地形は、室蘭港を取り囲む半島に沿った場所や、市街地を見下ろせる高台があり、見える範囲が場所によって変わってきます。高台の展望台から見下ろす、ナイトクルージングで船から見上げる、室蘭の象徴白鳥大橋の袂で、自分目線で眺めたりとバリエショーン豊富な楽しみ方ができます。

適度な距離感

市内で最も高い展望台のある「測量山」からの夜景は、夜景100選に選ばれていますが、実は標高が約200mしかないのです。箱館山が334mであることを思うと低いのです。しかし、その分山頂ぎりぎりまで市街地が迫っているという、適度な距離感が夜景に迫力と親近感を抱かせる要因でもあるのです。

工場夜景

室蘭は北海道でも有数の工業地帯です。港を中心に発達していった工場群は、製鉄業・造船業・製油所など工場が港の景色と溶け合って、室蘭ならではの夜景を作りだしています。工場の明かりは、あくまで安全のための作業灯なのですが、その輝きが見る人の心に美しさを感じさせてしまうのです。

室蘭夜景 公式サイト | 工場・町・山・海がそろう室蘭の夜景



夜景スポット

「一般社団法人 夜景観光コンベンション・ビューロー」というところが、2012年10月6日に開催した「夜景サミットin長崎」において「世界新三大夜景」というのを認定しました。その時の夜景選定基準というもののなかに、「鑑賞できる俯瞰的夜景に対してアプローチ可能な複数の視点場が存在していること」「視点場が整備され、安全性やバリアフリーが確保されていること」「複数の視点場において、夜間の鑑賞時間が比較的長く設定されること」というのがあります。こうした条件を備えた室蘭夜景スポットをご紹介したいと思います。

沢山のスポットを巡るには車が必須ですが、気をつけたいのは、展望台など高いところはどうしても風が強いです。寒い季節は空気が澄んで夜景が綺麗ですが、寒いことが難点です。防寒をお忘れなく。写真撮影も三脚が必要です。風の影響を考えてお出かけ下さい。

祝津公園展望台

出典: http://muro-kanko.com/yakei/spot_leaf_01.html
室蘭夜景の象徴的存在が「白鳥大橋」です。祝津ランプのループが印象的で、奥には室蘭製油所、手前には道営アパートの日常の光、移動する車の光と躍動感溢れる夜景です。展望台は駐車場が広く利用しやすい人気のスポットです。

基本情報
住所:北海道室蘭市祝津町3
問い合わせ:0143-25-3320(室蘭市観光課)
料金:無料
アクセス:道央道室蘭ICから約15分、JR室蘭駅より車で約15分
駐車場:あり(無料)

室蘭市/祝津公園展望台

白鳥湾展望台

出典: http://muro-kanko.com/yakei/spot_leaf_02.html
祝津公園展望台とは白鳥大橋を挟んで反対側になります。展望台と白鳥大橋の間には、JX日鉱日石エネルギー(株)室蘭製油所があります。保安用の照明が24時間点灯していて、橋とのコラボレーションが楽しめます。煙突から吹き上がる水蒸気もアクセントとなって、工場夜景の一つと言えますね。

基本情報
住所:北海道室蘭市崎守町17
問い合わせ:0143-23-0102(室蘭観光協会)
料金:無料
アクセス:JR室蘭駅から車で約10分、道央道室蘭ICから約10分
駐車場:40台(無料)

夜景スポット – 白鳥湾展望台 | 室蘭夜景

潮見公園展望台

出典: http://www.muro-kanko.com/yakei/spot_leaf_03.html
ここは半島の東部にある高台から白鳥大橋を望むポイントです。白鳥大橋と展望台の間に広がるのは新日鐵住友(株)棒線事業部室蘭製鉄所の工場群と手前に広がる住宅地です。煙突から吹き上がる水蒸気と橋、街の明かりと3つが溶け合って、鉄の街室蘭を象徴する夜景となっています。

基本情報
住所:北海道室蘭市みゆき町3丁目
問合せ先:0143-25-3320(室蘭市観光課)
アクセス:JR室蘭駅から徒歩約10分、道央道室蘭ICから約25分
駐車場:あり

夜景スポット – 潮見公園展望台 | 室蘭夜景

八丁平展望台

出典: http://www.muro-kanko.com/yakei/spot_leaf_04.html
標高が100mほどの住宅地にある小さな展望台です。白鳥大橋を真横から眺められ、手前には本輪西町や港北町の明かりが輝きます。住宅街と白鳥大橋とのコラボレーションです。橋の奥には対岸の街明かりも見えます。人々の生活の光が中心の落ち着いた夜景という感じですね。

基本情報
住所:北海道室蘭市八丁平1-22-1
アクセス:JR室蘭駅から徒歩約15分、道央道室蘭ICから約20分
駐車場:あり

夜景スポット – 八丁平展望台 | 室蘭夜景

測量山展望台

出典: http://www.muro-kanko.com/yakei/spot_leaf_05.html
夜景100選にも選ばれた室蘭で最も人気のスポットです。標高約200mの山頂からは、室蘭港を一望でき白鳥大橋を中心に周辺の工場夜景から、山の麓に広がる街明かりまで、バラエティーに富んだ夜景を楽しめます。この展望台は最も整備が整っており、展望台に上るステップにフットライトが設置され、夜間の安全性も十分に確保されています。団体旅行客用に大型バスの駐車場を整備するなど駐車場が整備されています。

基本情報
住所:北海道室蘭市清水町1丁目
問い合わせ先:0143-23-0102(室蘭市観光課)
アクセス:JR室蘭駅から車で約10分、道央道室蘭ICから約30分
駐車場:8台(山頂下の唐松平公園駐車場を利用)

夜景スポット – 測量山展望台 | 室蘭夜景

白鳥大橋展望台

出典: http://www.muro-kanko.com/yakei/spot_leaf_06.html
全長1,380mの白鳥大橋は東日本最大の吊り橋です。その白鳥大橋に最も近く、自分目線で眺められるのがこの展望台です。228個のイルミネーションが織りなす光の演出は、日本夜景遺産に登録されています。橋を通して対岸にはJX日鉱日石エネルギー(株)室蘭製油所が遠景のアクセントとなっています。

基本情報
住所:北海道室蘭市祝津町4
アクセス:JR室蘭えきから車で約10分、道央道室蘭ICから約15分
駐車場:あり

夜景スポット – 白鳥大橋展望台 | 室蘭夜景

見学ツアーとクルージング

室蘭の夜景を楽しむには車で巡るのもいいのですが、ガイド付きのバスツアーや海から夜景を楽しむ「ナイトクルージング」と場所と気分を変えて、夜景を堪能することができます。夜は道路がわかりにくかったりします。知らない土地に行って迷うのは辛いですね。そんなときにも気軽に参加できて、いつもと違う夜景鑑賞を楽しむのはいかがでしょうか。

室蘭夜景見学バス

室蘭観光協会と地元「道南バス」が協力して、白鳥大橋や工場群の夜景を地元ガイド(むろらん観光ツアーガイド)の説明付で楽しんでもらおうと企画しました。夜景ポイントとして「道の駅 みたら室蘭」「祝津公園展望台」「陣屋除雪ステーション」「崎守ビュースポット」と通常のポイントとはちょっと趣を変えたところからも夜景を楽しめるようになっています。所要時間は約2時間30分で通常は毎週土曜日と日曜日に各日1便が運行されています。

室蘭夜景見学バス利用方法

運行期間:平成27年6月6日(土)〜27日(土)の毎週土曜日、平成27年7月4日(土)〜11月15日(日)の毎週土曜日・日曜日(4月〜5月の大型連休は特別運行あり)
料金:大人1,000円、子ども(小学生以上)500円、幼児無料
定員:40名(座席指定なし・先着順)*1名から受け付け、定員になり次第終了
受付方法:予約は道南バス貸し切りセンターと観光協会で当日の15時まで受け付けています。電話受付のみ(FAX及びメールは不可)

連絡先:室蘭観光協会 0143-23-0102、道南バス貸切センター 0143-81-2100

星空と海と夜景! ナイトクルージング

北海道有数の工場地帯室蘭を海から楽しんでしまいましょう。室蘭の湾内を一周するナイトクルージングです。昼間は単なる工場が夜になるとキラキラの宝石に変身します。高台からの眺めもいいですが、船の上から自分目線で眺めたり、室蘭夜景の象徴である白鳥大橋を下から見上げたりと、クルージングならではの楽しみ方ができるのです。

ナイトクルージングに参加するには?

ナイトクルージングは、スターマリン(株)が運営しています。

料金:大人3,000円、子ども(4歳〜小学生)1,000円、幼児(3歳以下)無料
運航期間:4月〜11月限定
運航時刻:4月 18:30〜19:30、5月〜6月 19:00〜20:00、7月 19:30〜20:30、8月 19:00〜20:00、9月 18:00〜19:00、10月 17:30〜18:30、11月 16:30〜17:30
*通常1日1便、催行人数5名から。
申し込み方法:電話及びメールによる予約
電話番号:0143-27-2870(受付時間9:00〜18:00)、090-1644-6793
メールについては、下記ホームページにメールフォームがあります。

ナイトクルージング | むろらんクルージング – 北海道室蘭市のスターマリンKKが提供するクルージング
室蘭の工場夜景やライトアップされた白鳥大橋が楽しめる「ナイトクルージング」

自治体の取り組み

行政や地域団体、民間企業が積極的に夜景を観光資源として各種の取り組みを行っています。室蘭では、室蘭観光協会内に「室蘭観光推進連絡会議」を設置して、「室蘭市」「室蘭商工会議所」「室蘭観光協会」の3者が「夜景・ものづくり観光 ワーキンググループ」「食の観光 ワーキンググループ」の二つのグループで、夜景だけでなく様々な観光資源を組み合わせて魅力的な室蘭を発信しています。今回はご紹介しませんでしたが、室蘭3大グルメとして「やきとり」「カレーラーメン」「クロソイ料理」があります。眼で夜景を楽しんだ後は、舌で室蘭をたのしんでみてはいかがでしょうか。

おわりに

いかがでしたか? 夜景と言えば「箱館」「神戸」「長崎」の3大夜景が思い浮かぶのですが、北海道にもそれに負けない素晴らしい夜景があります。特に北海道は都会と都会との間が広く、そこには逆に人口の光のない世界が広がります。大自然の暗闇の中に忽然と現れる人口のイルミネーション。まるで暗い部屋で開けた宝石箱から光があふれ出すように、見る人々の心に安らぎと癒やしを与えてくれます。そんな、室蘭の夜景をどうぞお楽しみ下さい。