【アルファロメオブレラ】見て良し乗って良しのラグジュアリークーペをぜひ

アルファロメオについての説明は必要は無いでしょう。ミドシップ2シータ-の4Cと4Cスパイダー。往年の名車の名前を復活させたジュリエッタ、アルファらしさをギュッと詰め込んだプレミアムコンパクトのミト、というラインナップです。ですが、アルファロメオの歴史は“GTV”に代表されるクーペ無くしては語れません。昨年、“ジュリア”の名前が復活して話題となりましたが、その先代とも言えるブレラをご存じですか?

アルファロメオ ブレラ コンセプト

出典: https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A2%E3%83%AB%E3%83%95%E3%82%A1%E3%83%AD%E3%83%A1%E3%82%AA%E3%83%BB%E3%83%96%E3%83%AC%E3%83%A9
すでに14年も経つんですね。2002年のサロン・アンテルナショナル・ド・ロトで発表されたブレラのコンセプトモデルは衝撃的でした。スタイリングを担当したのは、他ならぬジョルジェット・ジウジアーロです。
シャープな直線構成で敵を睨みつけるように精悍な顔つきは、往年のウェッジシェイプ全盛期のジウジアーロを彷彿とさせる仕上がりです。反して丸みを持たせて綺麗に収束させたテールエンドは、ウェッジシェイプ以前に氏が得意としていた手法ですよね。
一見すると相反するものが前後に配置されていてデザイン的には破綻してしまいそうな両者ですが、サイドからリアへ流れるラインの中で見事に調和させています。鋭い目を持つシャープな顔は目の前にあるすべてのものを切り裂き、3次元すべての軸方向にに対しても流線的に収束するリアエンドは他の追随を許さない様を表しているようです。
この素晴らしいデザインに搭載されていたのは、マセラティ製の4.0リットルV8エンジンです。“GTかくありき”と言わんばかりの豪華なGTを意識したモデルです。21世紀のアルファロメオの顔とも言うべき大きな盾型グリルと吊り目デザインが最初に採用されたモデルで、147、156のフェイスリフトをはじめその後多くの車種で同様のグリルが採用されることになるのです。



量産型ブレラの登場

出典: http://trueautosite.com/alfa-romeo-brera/
量産型ブレラのお披露目は3年後の2005年、同じくサロン・アンテルナショナル・ド・ロトでのことでした。ジョルジェット・ジウジアーロによるエクステリアデザインに大きな変更はありませんが、搭載されるエンジンが変更されたことで、車幅がせまくなりノーズが短くなりました。
コンセプトデザインをそのまま量産することは現実的ではなかったのでしょう。生産性だけでなく市場でのメンテナンス性も考え無くてはなりませんから、この程度の変更は致し方ないかもしれませんね。とは言えフロントフェイスの横面、とりわけフロントフェンダーとバンパーとの境界がはっきり2面にわかれてしまっているところは残念に思います。
搭載されるエンジンは、2.2リットル直列4気筒DOHC JTS(直噴)と3.2リットルV型6気筒DOHC ツインフェザー(可変バルブ機構)のガソリンエンジン、2.4リットル直列5気筒の直噴ディーゼルエンジンです。駆動方式は、3.2リットルV型6気筒エンジンを搭載するモデルには“Q4”と呼ばれるフルタイム4WDが与えられ、それ以外はFFレイアウトになりました。 出典: http://www.gooworld.jp/catalog/ALFA_ROMEO/ALFA_BRERA/10033083/index.html

スペック

日本での販売は2006年4月から開始され、導入されたのはガソリンエンジンの2種類ですべて6速M/T、大型のサンルーフ“スカイウィンド”も標準装備していました(2.2リットルFFモデルでは有無が選択できました)。

●2.2L JTSモデル
ボディタイプ:クーペ
ドア数:3ドア
乗員定員:4名
型式:GH-93922S
全長:4,415mm
全幅:1,830mm
全高:1,365mm
ホイールベース:2,530mm
トレッド前/後:1,595/1,575mm
車両重量:1,570kg
エンジン型式:939A5
最高出力:185ps/6,500rpm
最大トルク:23.4kgm/4,500rpm
種類:直列4気筒DOHC16バルブ
総排気量:2,198cc
内径×行程:86.0mm×94.6mm
圧縮比:11.3
過給機:なし
燃料供給装置:電子制御燃料噴射(直噴式)
燃料タンク容量:70リットル
使用燃料:無鉛プレミアムガソリン
ステアリング形式:パワーアシスト付きラック&ピニオン
サスペンション形式(前):ダブルウィッシュボーン(コイルスプリング)
サスペンション形式(後):マルチリンク(コイルスプリング)
ブレーキ形式(前):ベンチレーテッドディスク
ブレーキ形式(後):ディスク
タイヤサイズ(前):215/55R16
タイヤサイズ(後):215/55R16

●2.2L JTSスカイウィンドモデル(ノーマルルーフモデルとの差異)
トレッド前/後:1,580/1,560mm
車両重量:1,580kg
タイヤサイズ(前):225/50R17
タイヤサイズ(後):225/50R17

●3.2L JTS Q4モデル(2.2Lモデルとの差異)
型式:GH-93932S
全高:1,380mm
トレッド前/後:1,580/1,560mm
車両重量:1750kg
エンジン型式:939A
最高出力:260ps/6,300rpm
最大トルク:32.8kgm/4,500rpm
種類:V型6気筒DOHC24バルブ
総排気量:3,195cc
内径×行程:89.0mm×85.6mm
圧縮比:11.25
過給機:なし
燃料供給装置:電子制御燃料噴射(直噴式)
燃料タンク容量:69リットル
使用燃料無鉛プレミアムガソリン
ブレーキ形式(前):ベンチレーテッドディスク
ブレーキ形式(後):ベンチレーテッドディスク
タイヤサイズ(前):235/45R18
タイヤサイズ(後):235/45R18

気になる燃費は

さあ、そんなアルファロメオ・ブレラですが、維持していく上で気になる燃費はどれくらいなんでしょう。今では考えられませんが、アルファロメオからのリリースに燃費情報はありません。カタログにさえ記載されていませんでした。
そこで、オーナーさん達が共有している情報を集めて平均値を出してみました。その結果は…
・2.2Lモデル 8.31~10.06km/L(平均8.99km/L)
・3.2Lモデル 6.00~7.42km/L(平均6.26km/L)
となりました。
誤解がないように書いておきますが、アルファロメオというメーカーは決してエコ寄りのセッティングをするメーカーではありません。可変バルブタイミング機構を世界で最初に実用化したメーカーでもありますが、それはあくまでもモアパワーを稼ぎ出すためです。
そういう目線で見ると、かなり頑張っている数字だと思います。高速道路を巡航すればもっと数値は良くなるでしょう。

ブレラの評判、みなさんの評価は?

燃費を調べていたらオーナーさん達の評価も集まりましたので、列挙してみたいと思います。まずは燃費についてのコメントから。

高速は10L~12Lくらいは伸びます。市街地は8L~10Lくらいだと思います。良くも悪くも、燃費を気にして乗る車ではないと思います。

出典:

carcast.jp
燃費を気にする車ではないそうです。では、全体の評価は?

優れたハンドリングは運転していて安心して楽しめる。当方の左6段M/Tは適度にショートストロークで小気味良いシフトチェンジを楽しめる。156のように楽しいのに疲れるということがない。荷室が狭いとか言いながらゴルフバックが2つちゃんと載る。

出典:

www.goo-net.com

アルファロメオ アルファブレラはスタイリングに優れたクルマだと思います。外観の美しさに惚れて、購入を決める方もいらっしゃるのではないでしょうか。インテリアデザインも良く、また個性的です。工業デザインとしても上級ではないかと思われるほど、そのレベルは決して低くはないと感じます。アルファブレラは、ラグジュアリーなクルマを望まれる方にはおすすめではないでしょうか。

出典:

221616.com

リアビューは一度見たら忘れることが出来ないほど美しいデザイン

出典:

www.kuruma-uruuru.com
やはりジウジアーロならではのデザインに対する評価が高いですね。一説にはジウジアーロ本人が“今一番乗りたい車を描いた”と言ったとか。イタリアデザインカロッツェリアの雄がそう言うのなら、右に出るモノはないでしょう。



中古市場をのぞき見

某中古車サイトを覗いてみると、27台のブレラがいました。世界限定900台のマットブラックブレラ“インディペンデント”が348万円です。一番お値打ちなのは、初期の2.2Lスカイウィンドモデルで119万円です。年式、エンジンバリエーション、ボディカーラーがばらけていて、数が少ないながらも選べる状況になっていますね。

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スパイダーの登場

出典: https://commons.wikimedia.org/wiki/File:Alfa_Romeo_Spider_front_20080620.jpg?uselang=ja
明らかにブレラの屋根を切り取ったデザインですが、車名は“ブレラスパイダー”ではなく、“アルファスパイダー”です。このあたりがアルファロメオの面白いところですね。この“アルファスパイダー”という名前は1966年から使われています。当時はスパイダーとして専用設計されたボディでした。この歴史は長く、フィアット傘下に収まるまで続きます。フィアットと同盟を組みFFプラットフォームを採用するようになって、クーペとスパイダーのボディを共用するようになりました。
アルファロメオでは、代々スパイダーのボディ製作をピニンファリーナに任せています。ここで面白いのが、ジウジアーロデザインのブレラをオープン化する作業をピニンファリーナが行っていることです。ピニンファリーナは、自社工場で作業した車輌にはあの有名なエンブレムを貼り付けますから、ジウジアーロデザインのボディにピニンファリーナのエンブレムが貼られることになるんです。なかなか不思議な光景です。

アルファスパイダーの歴史について以下の記事にまとめてありますのでぜひご覧下さい。 早く新型アルファ・ロメオ スパイダーが見たい!|GOIN[ゴーイン]
イタリアのスポーツカーメーカーと言えば、真っ先に名前が挙がる“アルファ・ロメオ”。自動車に屋根が付くのが当たり前になってからも、精力的にオープンモデルをつくり続けています。1955年には大ヒットモデル“ジュリエッタ”にスパイダーが追加されました。“スパイダー”が車名になったのは1966年のことで、ジュリアGTVのオープンモデルとしてのデビューです。GTV/スパイダーの歩みはここから始まりました。

goin.jp

4ドアモデル 159

出典: https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A2%E3%83%AB%E3%83%95%E3%82%A1%E3%83%AD%E3%83%A1%E3%82%AA%E3%83%BB159
2005年、大ヒット作“アルファロメオ・156”の後継車としてジュネーブ・モーターショーで発表された159です。外観デザインはジョルジェット・ジウジアーロとアルファロメオ・デザインセンターとの共同作業で、フロントフェイスは先にデビューした“アルファロメオ・ブレラ”のイメージをほぼそのまま踏襲しています。
GMと共同開発された“GM/フィアット・プレミアムプラットフォーム”を使ってつくられていますが、これはブレラも同様です。
当初設定されたエンジンは、ガソリン仕様の直列4気筒1.8L、1.9L、2.2LとV型6気筒3.2L、ディーゼル仕様は、直列4気筒1.9Lと直列5気筒2.4Lです。このうち日本仕様車は直列4気筒2.2LとV型6気筒3.2Lの2種類のみです。
駆動方式はフロントエンジン・フロントドライブを基本とし、Q4と呼ばれる四輪駆動も設定されました。M/T車と2.2Lセレスピード(セミA/T)装着車には、坂道発進をスムーズにする“ヒルホールドシステム”が搭載されています。
カラビニエリ(イタリアの国歌憲兵)のパトカーや、在外公館(大使館)、官庁の専用車としても多く使用されています。アルファロメオがトリノオリンピックのオフィシャルスポンサーとして参画した際には、数十台のアルファロメオ159が組織委員会のオフィシャルカーとして提供されました。
2011年、親会社であるフィアットが2013年に登場するパンダの第3世代モデルの生産に向けてナポリにある工場のアルファロメオ159の生産ラインをパンダ用に改修しました。日本やイギリスなど左側通行諸国向けへの販売を終了し、左ハンドル仕様車も在庫部品を使って生産が続けられたのみでまもなく生産終了しました。

159にはスポーツワゴンも

出典: https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A2%E3%83%AB%E3%83%95%E3%82%A1%E3%83%AD%E3%83%A1%E3%82%AA%E3%83%BB159
アルファロメオ156と同様にリアエンドを延長してステーションワゴン化した“スポーツワゴン”もあります。156スポーツワゴンに比べると、リアの足回りが変更されているおかげかラゲッジスペースの横方向が広くなっています(出っ張りが少ない)。156スポーツワゴンでは唯一の不評点(ゴルフバッグが乗らないワゴンとして有名)でもありましたので、改善したのでしょう。
ステーションワゴンにすると“おしりでっかち”になりがちですが、前後のボリュームバランスが綺麗にまとめられていますし、精悍な顔つきと相まって美しいプロポーションに仕上がっています。

159の先代モデル 156

出典: https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A2%E3%83%AB%E3%83%95%E3%82%A1%E3%83%AD%E3%83%A1%E3%82%AA%E3%83%BB156
ワルテル・デ・シルヴァによる美しいデザインを纏った156は、デビューイヤーとなった1998年のタイトルを総なめにしました。世界中で36の賞を受け取っています。グッドデザイン賞はもちろんですが、ヨーロッパ・カー・オブ・ザ・イヤーも受賞しています。実は、アルファロメオ史上初のことでした。 出典: https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A2%E3%83%AB%E3%83%95%E3%82%A1%E3%83%AD%E3%83%A1%E3%82%AA%E3%83%BB156
2003年9月、フロントまわりに大きなデザイン変更を受けます。これは先にデビューしていたクーペモデルである“ブレラ”のデザインをアルファロメオのアイデンティティにしようという流れに乗じたものです。ブレラのフェイスデザインを踏襲しながらも、156の丸みを帯びたデザインに溶け込むように変更されています。好き嫌いの分かれるところですが、販売台数のみで比較すれば、圧倒的に前期モデルに軍配が上がります。

クーペとしての後継 4C

出典: http://www.gooworld.jp/catalog/ALFA_ROMEO/4C/10091031/index.html
クーペモデルとしての後継車はこの4Cになるのかもしれませんが、色々と事情が違ってきますよね。何よりもこの4Cは、2シーターのミドシップレイアウトを採用しています。本気のスポーツモデルです。ブレラはグランドツアラーとしての性格が強いですから、4Cとのつながりは見あたりませんね。どちらかと言えば、ブレラの後継モデルがまだリリースされていないと受け取るべきでしょう。ジュリアの2ドアモデルが出てくるのでしょうか。期待が高まるところです。

むしろ近いのは ジュリエッタ?

出典: http://www.gooworld.jp/catalog/ALFA_ROMEO/GIULIETTA/10073844/index.html
車格や成り立ちを考えると4Cよりもむしろジュリエッタかも知れません。“ジュリエッタは4ドアでしょ?”と言われるかもしれませんが、リアドアの存在を巧みに隠して2ドアに見せているあたりは、クーペとしてのジュリエッタをアピールしているとしか思えません。サイズ的にもこちらの方がしっくりきます。

ジュリエッタについては、こちらの記事にまとめましたのでぜひご覧下さい。 アルファロメオ ジュリエッタ 二人姉妹のお転婆な妹|GOIN[ゴーイン]
2010年の発売以来、順調な売れ行きを見せるジュリエッタ。日本でも2012年にデリバリーが始まってからまだ3年半ですが、結構街中でも見かけるようになりました。実は現行モデルはすでに3代目だってご存知ですか?ジュリエッタ誕生から今日までを、“お姉さん”との関係もふまえて振り返ってみたいと思います。2015年11月更新

goin.jp

最後にまとめ

痛烈な印象とともにデビューし、あっけなく幕を引いたアルファロメオ・ブレラ。いかがでしたか。初期モノはもう10年を迎えますが、大切にされていた車輌が多いと思いますのでまだまだ現役で乗れるのではないでしょうか。高級家具のような内装も含めてこの手のイタリア車が100万円ちょっとで手に入るのは、ほかにはそうそうないと思います。ジウジアーロの傑作、いかがでしょうか。