もう渋滞にはハマらない!最新の渋滞回避ナビまとめ

年末年始、お盆、ゴールデンウィークにシルバーウィーク…ドライブでいつも頭を悩ませる渋滞を、ナビを使って上手く回避出来ることはご存じですか?カタログやメーカーサイトを読んでも今ひとつ分かりにくい、ナビが活用している渋滞情報についてまとめてみました。

はじめに

カーナビゲーションシステムを買うときに、メーカーのカタログやウェブサイトを眺めていると、ある程度の価格帯以上のモデルでは、渋滞回避のための工夫について書かれていることが多いのではないでしょうか?

けれども、ETC2.0だとか、VICS WIDEだとか、スマートループ渋滞情報だとか、オプションの項目を見ていたらビーコン受信ユニットだとか、DSRC/ETC車載器だとか、どれがどのように機能していて、何を選んで何を使えばいいのか、今ひとつ分からないことも多いのではないかと思います。

そこで、この記事では、渋滞回避のために使われている色々な技術や用語について解説します。また後半では、高価なカーナビを買わなくとも、同じように渋滞回避に使えるスマートフォンのアプリケーションについても触れます。

そして最後のまとめでは、具体的な条件に応じて、何を選べば良いのかを提案したいと思います。



VICS(道路交通情報通信システム)

VICSは一般財団法人道路交通情報通信システムセンターが提供する渋滞情報サービスです。正式には道路交通情報通信システムという名称で、この英語名であるVehicle Information and Communication Systemの頭文字を取ったVICSという愛称が広く知られているのです。VICSの渋滞情報は、公益財団法人日本道路交通情報センター(JARTIC、ジャティック)から提供されるものが用いられています。VICSの情報には渋滞情報だけではなく、所要時間、事故・故障車情報、工事情報、速度規制、車線規制情報、駐車場の位置、駐車場やSA/PAの満車空車情報などが含まれています。VICSは1996年の運用開始以来の長い歴史を持ち、また準公共のサービスとして主要道路に設置された渋滞センサーのデータを利用している精度の高さが特徴です。一方でカーナビゲーションシステムで利用するためには機器の対応などのいくつかの条件が必要なほか、主要道路以外では渋滞情報を網羅出来ていないという欠点があります。特に網羅出来る道路については、今後の拡大が期待されています。

VICS|一般財団法人 道路交通情報通信システムセンター
渋滞や交通規制などの情報をリアルタイムに送信しカーナビなどに表示する情報通信システム「VICS」。さらに進化した新サービス「VICS WIDE」もスタート!

光ビーコン/電波ビーコン

光ビーコンと電波ビーコンは、VICSのサービス開始時から使われてきたシステムです。

光ビーコンは一般道路に設置されており、その数は全国で約54,000機に達します。渋滞情報を検知すると同時に、光ビーコンの受信ユニットを積んでいる自動車に、渋滞情報の送信を行います。この渋滞情報には、主に前方30km程度の一般道路の交通情報が含まれています。

電波ビーコンは光ビーコンの高速道路版ともいうべき存在で、ユニットを積んでいる自動車へのデータ送信は、2.4GHzの電波を利用しています。設置数は全国で約3,000機だとされています。この電波ビーコンからの渋滞情報には、主に前方100km程度の高速道路の交通情報が含まれていますが、県を跨いだ先の情報は提供されないという欠点があります。そのため電波ビーコンは2022年までに廃止され、後述するITSスポット(ETC2.0)に1本化されることが決まっています。

光ビーコンと電波ビーコンの受信のためには、専用の受信ユニットが必要で、これらは一般的にカーナビゲーションシステムのオプションとして販売されています。また光ビーコンと電波ビーコンの受信ユニットは一体化されているので、利用者がその方式の違いを意識することはありません。

尚、1996年のサービス開始じから2015年までは、VICSの渋滞情報をカーナビの経路に反映させるためには、このビーコンからの情報を受信できることが必須とされてきました。

FM VICS

FM VICSはVICSの情報を、より広く受信できるようにFM文字多重放送の技術を応用して配信しているもので、ビーコンに遅れること3年、1999年からサービスがスタートしました。このFM VICSのスタートにより、ビーコンの受信端末を取り付けなくとも、FM VICSに対応しているカーナビゲーションシステムでは渋滞情報の受信が可能になりました。このFM VICSは利用するためにカーナビ1台当たり300円の利用料金が発生していますが、10,000円を超えるビーコン受信端末に比べれば非常に安価だったので、メーカーが最初から価格に上乗せて標準搭載するケースが一般的になったのです。

但しFM VICSはあくまでビーコンの補完のためのシステムとして位置づけられていたので、ビーコン受信端末を持たないカーナビゲーションシステムでは、FM VICSの渋滞情報をルートに反映させることができないように規制されていました。所要時間情報がない状態で、渋滞を嫌って抜け道に多くの自動車が集中することを防ぐ意図や、はたまた利権的な部分もあったのかもしれませんが、真実はさておき、渋滞回避のための手段としては、あと一歩だったのです。

ETC2.0(ITSスポットサービス/DSRC)

前述のとおり、電波ビーコンは県を跨いだ広域情報の送信ができないという欠点がありました。実は光ビーコンもFM VICSも同じ問題があったのですが、特に長距離の移動者が多い高速道路では目立った問題となっていました。

そこで投入されたのが、ETCと同じ5.8GHzの周波数を用いて情報量を増やしたITSスポットです。ITSスポットは従来の電波ビーコンの代替として位置づけられていましたが、その受信のためにはこれまでの受信機と異なり、自動車側に専用のETC端末(DSRC車載器)が必要になりました。しかしDSRC車載器は比較的高価で今ひとつ普及が進まず、そこで近年はサービス全体を「ETC2.0」と改め、認知度の向上と普及の促進が目指されている状況です。

VICS WIDE / プローブ情報

ETC2.0が電波ビーコンを代替する目的で登場したのに対して、VICS WIDEは光ビーコンとFM VICSを補完する目的で登場しました。(ですから電波ビーコンと異なり、光ビーコンやFM VICSが廃止される予定は今のところありません)

VICS WIDEが利用する通信規格は、FM WIDE同様にFM文字多重放送です。しかしその情報量は従来の2倍となり、光ビーコンでしか提供されてこなかった移動時間などの情報に加え、今まで以上の広域情報が配信されるようになりました。また情報の精度が上がったこともあり、ビーコン受信機を搭載していなくてもVICS WIDEに対応していれば、渋滞情報をカーナビゲーションシステムのルート反映に使うことが認められました。

さらにVICS WIDEでは、今までの渋滞情報の対象となっていた主要な道路以外の情報も、今後範囲を広げていく予定になっています。この情報には実際に走行しているタクシーからのデータを汲み上げて利用する予定になっていますが、2015年現在は対象は東京都内だけに限定されています。

スマートループ渋滞情報

スマートループ渋滞情報は、カロッツェリア(パイオニア)が推進している渋滞情報のシステムです。これは公共サービスに依存せずに機能するようになっており、VICSが対象としていない道路の情報も対象となっています。最新のスマートループでは、日本中のほぼ全ての道路、70万キロを網羅していると謳っています。このデータは、実際に走行している自動車からの走行情報を取得して作られており、いわゆるビッグデータと呼ばれるものに該当します。もちろんスマートループでは、通常のVICSの情報も一緒に配信されています。他社との情報共有も行われており、渋滞情報のビッグデータの最大派閥のひとつとなっています。

カロッツェリア スマートループ

本家本元のカロッツェリアのスマートループは、カロッツェリアが得意としている「サイバーナビ」や「楽ナビ」といった高性能ナビゲーションシステムで利用できます。利用する場合はNTT docomo回線を使う通信端末を購入するか、携帯電話での通信でで接続する方法があります。但しスマートフォンを利用する場合は、Bluetooth経由のダイヤルアップ接続が必要となっており、多くのシェアを占めるiPhoneはもちろん、Androidの一部機種でも利用できない点で注意が必要です。

他にカロッツェリアはスマートループをタクシー用のテレマティクス端末にも活用しています。市街地を走り回るタクシーからの情報の送受信は、スマートループの精度の高さに一役買っています。

カロッツェリアのカーナビのルート案内が今ひとつだと感じていた人が、スマートループを導入したら見違えるほど快適になったというエピソードもあるようです。 パイオニアのカーステレオブランドであるカロッツェリアが展開するカーナビゲーションシステムは、1991年から販売されてきた長い歴史を持ち、現在でもナビで人気のブランドのひとつです。今回はカロッツェリアのナビの主力モデルである据え置き型ナビの、サイバーナビと楽ナビについてまとめました。

JVCケンウッドKENWOOD Drive info

ケンウッドもスマートループに参加しています。

ケンウッドの彩速ナビは、軽快な操作性で人気がありますが、スマートループの利用で更に快適さを向上させることができます。本家カロッツェリアと異なり、ケンウッドのカーナビでスマートループを使う場合はスマートフォンの専用アプリケーションを利用します。そのため、道入の敷居が低いのもポイントです。

三菱電機OpenInfo

三菱電機もスマートループに参加しています。

三菱電機のDiatoneサウンドナビは、高音質なことからオーディオマニアの間では唯一解のような存在になっている機種です。以前の機種ではダイヤルアップ方式でしか使えませんでしたが、最新機種ではスマートフォンのアプリケーションが利用できるようになり、道入のハードルも大きく下がりました。

Hondaインターナビ・プレミアムクラブ

ホンダは自社の純正ナビのインターナビで、スマートループとの情報共有を行っています。

2015年現在、インターナビの通信費は無料となっており、ユーザーは通信費や接続の手間を気にせずに渋滞情報を取得することができます。 2014年後半からそれまで静かだったホンダが、怒涛の新車ラッシュを起こしました。そこで、その新車やオススメの車5種類を徹底紹介します。

日産カーウイングス

日産は自社の純正ナビで、テレマティクスサービスのカーウイングスを展開しており、その渋滞情報はスマートループとの共有が行われています。

2015年現在、カーウイングスの通信費はオペレーターと話す音声サービスを除けばホンダ同様に無料となっており、ユーザーは渋滞情報を手軽に利用することができます。 日産自動車のフラッグシップ・ドライバーズセダンといえばフーガです。日産伝統のセドリック・グロリアの後継モデルとしてデビューし、現行モデルで2代目となります。走りと上質さを追求し、華のあるスタイリングを纏ったフーガの歴史を振り返り、つい先日追加されたばかりの Cool Exclusive もご紹介します。



T-Connect

T-Connectはトヨタが展開するテレマティクスサービスです。2014年から従来のG-BOOKに代わる新サービスとして登場しましたが、G-BOOKのサービスも継続されています。

T-ConnectとG-BOOKもまた、スマートループのようなビッグデータ活用型の渋滞情報である、プローブ情報の提供を行っています。スマートループよりはユーザー数が少ないものの、VICSよりは充実した情報が提供されていると言われています。

なお、T-Connectはスマートフォン向けの定額制のアプリでも提供されています。ですから、トヨタ車に乗っていて純正ナビを使っているオーナー以外でも、T-Connectを活用することができます。 1955年、トヨタは1台の乗用車を発表しました。それが現在もモデルチェンジを繰り返し、生産されている「クラウン」です。現行型で14代目となります。クラウンが日本も自動車産業に与えてきた影響は多大なものがあります。「いつかは、クラウン」日本の乗用車で多くの人の憧れである「クラウン」の歴代モデルを一挙にご紹介します。

Googleマップ渋滞情報

Googleマップは独自の渋滞情報機能を持っています。VICSのデータは利用しない独立したもので、各スマートフォンの位置情報を収集したものです。

道入当初は無料で渋滞情報が使えることから注目されましたが、カーナビとしては挙動にややクセがあることや、後述のYahoo!カーナビの登場により、少し影が薄くなっています。

Yahoo!カーナビ(プローブ)

2014年に登場したスマートフォンアプリであるYahoo!カーナビは、完全無料にも関わらず、当初からVICSの情報が使えることで一躍注目を浴び、スマートフォンのナビアプリの勢力図を書き換えてしまった実力派です。

2015年にはユーザー数の増加の恩恵か、VICSが対象としていない道路へのプローブ情報の提供も開始し、スマートループやT-Connectに準じた広域の道路情報の提供を開始しました。標準でオービスの位置情報にも対応しているなど、ほとんど死角がないYahoo!カーナビは、当面ナビアプリの定番として君臨しそうな勢いです。 無料スマホのナビアプリは多数リリースされています。その機能のや使い勝手は千差万別。便利で使いやすく、車載カーナビ並みの機能を誇るものもあれば、精度もイマイチ、便利な機能は有料で課金しないと使えないものもあります。最新の無料ナビアプリ事情を知って最適なアプリをダウンロードすれば、便利で快適なドライブのお役に立てるかも!

まとめ:結局どれを買えばいいの?

駆け足で各サービスの意味や細かい内容に触れてきましたが、いかがだったでしょうか?

まず、独自の渋滞情報(プローブ情報)に対応しているカーナビを持っている、もしくは購入する場合は、それを利用するのが一番です。携帯回線が繋がっている限りは、公共サービスの規格について気にしなくても、必要十二分な渋滞情報を利用できます。VICS関連の高価なオプションを付ける必要はなくなります。

アルパインやパナソニックなど、プローブ情報に対応していないカーナビで精度の高い渋滞情報が必要だったり、もしくは対応しているカーナビでも通信機能は使いたくない場合は、VICSをフル活用するのが一番です。これから買う場合、ETCとしてDSRC端末を選び、またVICS WIDEに対応している機種を選べば、最新の規格でフルサービスを受けることができます。この組み合わせならば、決して安くない光/電波ビーコンの購入は不要です。

とりあえず安く済ませたいならば、Yahoo!カーナビの利用が一番です。VICSに対応していないポータブルナビを補完する上でもおすすめです。

以上、カーナビ選びの一助になれば幸いです。