【スズキバレーノ】新型スイフトではなかった!新開発1.0L直噴ターボエンジンのXTは1,617,840円から

2015年9月に発表され、10月からはインドで発売が開始されたスズキの新型車バレーノ(BALENO)はスイフトで培ったコンパクトカーのノウハウを詰め込んだ、Bセグメントのグローバル戦略車となります。2016年3月9日にお披露目が行われましたのでご紹介いたします。

スズキ バレーノ(BALENO)とは

バレーノの名前の由来

バレーノはイタリア語で「閃光」を意味します。様々な要素を高次元に満たし、コンパクトカー市場でキラリと光る存在になってほしいという願いが込められています。

次期スイフトとの噂もあったバレーノのポジション

バレーノの噂で、よく次期スイフトだとか、後継車種じゃないかという噂を耳にしましたが、結論としてはスイフトとは別の車として出てきました。2015年のジュネーブモーターショーで公開された「iK-2」がバレーノです。同じセグメントではありますが、スイフトと差別化するために少し違った味付けをされたものとなったようです。スイフトはどちらかというと少しスポーティーな走りをしますが、バレーノはより広い室内で3ナンバーサイズとなり、大人4人でもロングドライブを快適にできるように作られているようです。 今、インドの自動車業界が熱いのです! 安価で有名なタタ社はジャガーを買収しました。マヒンドラ&マヒンドラ社はイタリアのピニンファリーナを完全子会社化しました。年間に120万台が販売されるインド市場で、スズキは約40%のシェアを獲得し、スイフトは累計100万台を販売した大人気車です。2016年3月9日に日本でも発表されたバレーノは、インド工場で生産される輸入車で次期スイフトと浅からぬ関係のようです。

スズキの世界戦略車としてのバレーノ

バレーノはインドで先駆けて販売されていますが、引き続き生産はインドのマルチ・スズキ・インディア社で行われます。もともとある1.2Lエンジンはインドで作られているのですが、後述する新型エンジンは日本の工場で作られ、その他の部品と一緒にインドに輸出され、インドで組み立てられて再輸入されることになります。つまりインドの工場を中心に日本や欧州に対して輸出するというグローバルな車になっており、今後のスズキのグローバル戦略を担っていると思われます。
また、国内の年間販売台数は6,000台ということですから、すでに年間3〜5万台の売上実績がある同じセグメントのスイフトよりもだいぶ低い見込みに思えます。今回の発表会では駐日インド大使が参加されるなど、インド産の世界基準車の発表という意味づけもあるのではと思います。今後の日印関係やスズキとインドの関係性も含めた複雑な車なのではないでしょうか。 左:スズキ株式会社 鈴木俊宏社長
中央:駐日インド大使 スジャン・R・チノイ閣下
右:スズキ株式会社 鈴木修会長



バレーノの外観・エクステリアの特徴

エクステリアのデザインテーマは「Liquid Flow(リキッドフロー)」で、流れるような曲線と光と影が絶妙なバランスで魅せるスタイリングを目指したとのこと。確かにこれまでのスズキの車と比べて少し流線的で色々な所の曲線が多めなデザインになっていますね。サイドの後輪にかけて少しずつ上向いた流れるような線が強さも感じさせてくれます。 XT、XTセットオプション装着車はLEDポジンションランプを備えたディスチャージヘッドランプでさらにシャープな印象に。 リアもスイフトの下にすっと落ちたデザインとも、新型アルトのカクっとしたデザイトも違い、なだらかに斜めにくだるとともに少し丸みを帯びたデザインとなっています。

バレーノの内装・インテリアの特徴

デザイン面

エクステリア同様「Liquid Flow(リキッドフロー)」をテーマにした室内で、曲線や曲面で広がりのある上質なインテリアを目指したとのことです。特にインパネの鳥の羽のような横への広がりがそれを印象付けています。
色はブラックとメッキによるシルバー加飾で上質感を高め、大人の落ち着きが感じられます。

新開発プラットフォームによる室内空間の広さ

新開発のプラットフォームは2,520mmというロングホイールベースになっています。またコンパクトなエンジンを搭載することによって、エンジンルーム自体もコンパクト化し、前後の乗員間距離を805mmとゆとりをもたせることに成功しています。
また、エンジンルームのコンパクト化は全席の足元スペースを広げることにも役立ち、全体的にロングドライブでも疲れにくい足元空間を作ることができています。個人だけじゃなく、会社で購入される車としても適している気がします。 写真はXTのシート

荷室も大容量で収納スペースも◎

荷物室は320Lと大容量で、後部座席を倒さずに9.5インチのゴルフバックやベビーカーを横置きで積載が可能な広さになっています。もちろん後部座席を倒せばさらに大容量の貨物空間ができますし、上段、下段に装着できるラゲッジボードで多彩なアレンジができます。 また、荷物室以外も多彩な収納スペースを備えています。一例を以下に画像と共にご紹介。 インパネロアポケット フロントドアポケット グローブボックス センターコンソールトレー



バレーノの日本向けエンジンは2種類

インドですでに発売されているバレーノのエンジンは1.2Lガソリンエンジン(デュアルジェットエンジン)と1.3Lディーゼルエンジンですが、日本発売モデルには新開発の1.0L直噴ターボエンジンと1.2Lデュアルジェットエンジンが採用されています。1.0L直噴ターボエンジンは排気量996ccにもかかわらず、1.6Lクラスの自然吸気エンジン相当の出力になっており、まさにダウンサイジングターボを体現したエンジンといえますね。

新開発1.0L直噴ターボエンジンのK10C型ブースタージェットエンジン

【エンジン諸元】
型式:K10C型
種類:水冷4サイクル直列3気筒直噴ターボ
排気量:0.996L
最大出力:82kW(111PS)/5,500rpm
最大トルク:160N・m(16.3kg・m)/1,500-4,000rpm
駆動:2WD(FF)
トランスミッション:6AT
走行燃費(JC08モード):20.0km/L

新型ソリオやイグニスと同じK12C型デュアルジェットエンジン

【エンジン諸元】
型式:K12C型
種類:水冷4サイクル直列4気筒
排気量:1.242L
最大出力:67kW(91PS)/6,000rpm
最大トルク:118N・m(12.0kg・m)/4,400rpm
駆動:2WD(FF)
トランスミッション:CVT
走行燃費(JC08モード):24.6km/L

XTグレードの発売日・希望小売価格・スペック・主要諸元

XTは新開発1.0L直噴ターボエンジン搭載のモデルになります。 カラーはセットオプションのオータムオレンジパールメタリック

発売日

2016年5月13日(金)予定

希望小売価格

【XT】
車両本体価格:1,617,840円(税込)

【XTセットオプション設定車】
車両本体価格:1,728,000円(税込)

スペック・主要諸元

エンジンの主要諸元は上の項目をご確認ください。

全長:3,995mm
全幅:1,745mm
全高:1,470mm(ルーフアンテナを折り畳んだ数値)
ホイールベース:2,520mm
車両重量:950kg
乗車定員:5名
最小回転半径:4.9m
トランスミッション:6AT
主ブレーキ形式:前 ベンチレーテッドディスク、後 リーディング・トレーリング
懸架方式:前 マクファーソンストラット式コイルスプリング、後 トーションビーム式コイルスプリング
スタビライザー形式:前・後 トーション・バー式
タイヤ:185/55R16 83V
エコカー減税(取得税/重量税):-

セットオプション

XTにはセットオプションが設定できます。具体的なオプションは以下の通りです。

・本革シート表皮
・フロントマルチリフレクターハロゲンフォグランプ
・マルチインフォメーションディスプレー(カラー)
・ステアリングオーディオスイッチ
・助手席シートヒーター
・フロントセンターアームレスト
・センターコンソールボックス
・センターコンソールトレー(リア) セットオプションの本革シート

XGグレードの発売日・希望小売価格・スペック・主要諸元

XGは新型ソリオや新発売で注目を集めているイグニスと同じ1.2Lデュアルジェット(NA)エンジン搭載のモデルになります。 カラーはアーバンブルーパールメタリック

発売日

2016年3月9日(水)発売

希望小売価格

【XG】
車両本体価格:1,414,800円(税込)

スペック・主要諸元

エンジンの主要諸元は上の項目をご確認ください。

全長:3,995mm
全幅:1,745mm
全高:1,470mm(ルーフアンテナを折り畳んだ数値)
ホイールベース:2,520mm
車両重量:910kg
乗車定員:5名
最小回転半径:4.9m
トランスミッション:CVT
主ブレーキ形式:前 ベンチレーテッドディスク、後 リーディング・トレーリング
懸架方式:前 マクファーソンストラット式コイルスプリング、後 トーションビーム式コイルスプリング
スタビライザー形式:前・後 トーション・バー式
タイヤ:175/65R15 84H
エコカー減税(取得税/重量税):60%/50%

バレーノの安全技術、その他主要装備

レーダーブレーキサポートII(RBSII)を標準装備

ミリ波レーダー方式の衝突被害軽減システムを標準装備しています。主な機能としては以下の4つです。 ■前方衝突警報機能
走行中、前の車と衝突の可能性がある時はブザー音とメーターないのBRAKE表示で警報を出します。

【作動可能速度】
・静止車両に対して:約5〜約80km/h
・移動車両に対して:約5〜約100km/h ■前方衝突警報ブレーキ機能
走行中、前の車と衝突の可能性がある時に、自動で軽いブレーキを発生させ、ドライバーにブレーキ動作を促す機能です。作動中は上記の警報も出ます。

【作動可能速度】
・静止車両に対して:作動しない
・移動車両に対して:約5〜約100km/h ■前方衝突被害軽減ブレーキアシスト機能
走行中、前の車と衝突の可能性が高い時、ドライバーが強くブレーキを踏むと、ブレーキアシストが作動して制動力を高めることで衝突の回避や被害軽減を図る機能です。こちらも作動中は警報が発生します。

【作動可能速度】
・約5〜約100km/h ■自動ブレーキ機能
前の車との衝突が避けられないと判断した場合、自動的に強いブレーキをかけることで衝突の回避や被害軽減を図る機能です。

【作動可能速度】
・静止車両に対して:約5〜約30km/h
・移動車両に対して:約5〜約100km/h

アダプティブクルーズコントロール(ACC)を標準装備

レーダーブレーキサポートと同じミリ波レーダーで前の車との速度差や車間距離を測定して、あらかじめ設定した速度(約40km〜約100km/h)で車間距離を保ちながら自動で追従する機能です。ロングドライブを視野にいれた車だけに長距離移動を楽にするこの機能も標準装備となっています。

その他の安全装備

・新開発プラットフォームで衝突時の衝撃を効率良く吸収・分散させる軽量衝撃吸収ボディー[TECT]を採用
・脚部保護に配慮したフロントバンパーなどの歩行者障害軽減ボディーを採用
・スリップや横滑りを抑えるESP(R)を装備
・坂道で車両の後退を抑制するヒルホールドControlを装備
・運転席に加えて、助手席シートベルトリマインダーを全車標準装備

※ESPはDaimler AGの登録商標

特筆すべきは軽さと燃費

普通自動車で1t切り!

新開発された軽量・高剛性のプラットフォームを採用し、ボディー・エンジン・足回りの全てで1部品1g削減を目指したという軽さへの追求はしっかり車両重量に現れています。ターボのXTグレードだと950kg、NAのXGグレードだとなんと910kgという軽さになっています。
この軽さで、1.6L並みの出力があれば走りに十分な余裕を与えてくれそうですね。

軽さは燃費にも影響

1tを切る軽さはもちろん燃費にも影響します。ハイブリッドではないにもかかわらず普通車で20km/L以上のカタログ燃費を実現しています。長距離のドライブでも快適に運転できて、この燃費であれば色々なところに行ってみたくなりますね。

気になる4WD、マニュアル車(MT車)、ハイブリッド車の設定は?

4WDの設定はなし

今のところ、今後の発売予定もないとのことです。4WDはインドではあまり人気がないようなので、インド発の世界戦略車として設定しない予定のようです。インド工場で作る車には4WDのラインはないのかもしれませんね。

欧州仕様車はMT設定があるけども…

欧州向けのモデルにはMT設定があるようなので、もしかしたら今後設定が入る可能性はなくはないですね。ただ、バレーノはロングドライブ向けに振り切っているとの事ですので、アルトワークスやスイフトスポーツの様にスポーツ仕様は出ないと思われます。つまりMTの需要が少ないので望みは薄いかと思われます。

ハイブリッドはお客さんの声次第?

ハイブリッドモデルは今のところ計画していないとのことですが、発表会見の質疑応答で要望が多ければ検討したいという返答がありました。「ハイブリッド車だったら…」という人が多ければ追加があるかもしれませんね。同じK12C型エンジンを積むイグニスがマイルドハイブリッドなので、搭載自体は難しくないのかもしれません。

編集部のおすすめモデル

やはりここは新開発の1.0Lエンジンを積んだXT(セットオプション装着車)ですね。理由としてはロングドライブ向けということなので、多少走りの余裕も必要と考えました。カタログ燃費こそ1.2LのXGには負けていますが、それでも3ナンバーのサイズで20km/L走るのであれば十分かと思います。せっかく余裕のある室内空間があるので、大人数名で出かけるのに1.6Lクラスのエンジン相当の馬力や1,500から発生するトルクがあった方が良いのではと思われます。
また、数名で移動するのであればセットオプションも便利そうです。助手席ヒーターやコンソールボックスは同乗者のストレスを軽減してくれるでしょう。

ちなみにキャラクターカラーはプレミアムシルバーメタリック3らしいのですが、中がシックなので外装はもう少し明るい色で冒険するのもアリかなと思います。