【レクサスIS200t“FSPORT”】の試乗レポート。GS450hと乗り比べで分かった様々なこと

今回は「IS200t」と「GS450h」の贅沢な乗り比べがすることができました。その中で老若男女から国内で人気の高い「IS」にスポットを当ててお話させていただきます。日本が世界に誇るレクサスブランドのスポーツセダンの実力を検証します。

レクサス IS200tとは

まずは今回試乗した「レクサス IS200t」のコンセプトや主要諸元、価格などをご紹介していきます。

ISは「Intelligent Sports」

「レクサス IS」の「IS」は「Intelligent Sports」の頭文字をとって名づけられました。

「冴えわたる走りに、心が目覚める。研ぎ澄まされたデザインと、さらなる高みをめざして磨き上げた俊敏さ、正確さ、揺るぎない安定性。コーナーワークでひときわ輝く、ISのポテンシャル。それは、あらゆる道で力を放ち、あなたの胸は高鳴りつづける。(中略)」というフレーズが与えられ、まさにスポーツセダンの理想を追い求めたコンセプトとなっています。

スペック(主要諸元)

型式:DBA-ASE30-AEZLZ
全長:4,665mm
全幅:1,810mm
全高:1,430mm
ホイールベース:2,800mm
車両重量:1,620kg
燃費:13.2km
駆動方式:後輪駆動(FR)

エンジン型式:8AR-FTS
エンジン種類:直列4気筒DOHCインタークーラー付ターボ
使用燃料:無鉛プレミアムガソリン
総排気量:1.998L
最高出力:180 (245) / 5,800 kW(PS)/r.p.m.
最大トルク:350 (35.7) / 1,650〜4,400 N・m(kgf・m)/r.p.m.
燃料タンク容量:66L
燃料供給装置:筒内直接+ポート燃料噴射装置 (D-4ST)

販売価格

IS200t;4,544,000円
“version L”:5,087,000円
“F SPORT”:5,092,000円
特別仕様車
“F SPORT Mode Plus”:5,200,000円
となっており簡単に手が出せる値段ではありませんが、この価格でも人気の「IS」シリーズの魅力に迫っていきます。



エクステリア

さて、今回試乗させていただいたのは「レクサス IS200t“F SPORT”」。
レクサスが誇る高級スポーツセダンの入門編とも言われるISですが、そのエクステリアデザインコンセプトは「シャープなラインが生む、彫刻のように美しい造形。」とされているだけあって、その完成度の高さは圧巻です。
やはり”レクサスといえば”スピンドルグリルだと思いますが、そのスピンドルグリルからサイド、リアと流れるようなスポーティーなデザインとフロントヘッドライトから独立しているクリアランプが非常に印象的であり斬新さがあり、”眺めているだけで満足感に浸れる”デザインです。
今回お借りしたのは「“F SPORT”」バージョンのためスピンドルグリル、フロントバンパー、LEDフロントフォグランプ、ホイール、エンブレムが専用となっており、よりドライバーをやる気にさせます。

インテリア

外見はCMや街中で見かけることもあるので、ある程度知っている方も多いかと思いますが、やはり見たくてもなかなか見る機会がないのはインテリアですね。
それでは気になるインテリアを見ていきましょう。 まず、ドアを開けて目を引いたのは赤のシートです。こちらは“F SPORT”専用オプション色のダークローズ。「赤のシートなんて子供っぽい」と思う方もいるかと思いますが、そこはレクサス。決してそんなことはなく、深みのある濃い赤を使用することで高級感とスポーティー感が増し、気品があります。このシートカラーは“F SPORT”だと5カラーから、ノーマルだと3カラーとバリエーションがありますので自分好みの車内カラーにすることが可能です。

早速ドライバーシート座ってみると足はペダルに触れるのがやっと、手はハンドルを握ると背中が浮くほど遠いポジショニングで驚きます。「こんなに遠いんだ」と思い、ドライビングポジションの設定をしなくてはとパワーボタンを押すとこれまたびっくり。シートが前に、ハンドルが下に動き、規定のポジションに動きます。以前試乗させていただいたCTにはなかった機能で良いサプライズを受けました。
そうしてさらに自身にあったドライビングポジションに設定。”レクサス”ですのでもちろんパワーシートで運転席・助手席8Way調整式パワーシートになっており、4メモリーありますので家族で使用するときも自分好みのポジションは逃すことはありません。

そうしてベストポジションから周りのを見渡すと視界は広く、CTよりも死角は少ないように感じました。フロントの鼻の長さといい車幅やリヤの感覚も掴みやすく、後述するブラインドスポットモニターなどのセーフティーシステムの補助もありますし、運転が苦手な女性でも問題なく走行できると思います。 ISのインテリアの中でびっくりしたものが二つあります。一つ目は上の写真を見ていただくとわかりやすいと思いますが、空調温度設定の温度調整がボタンではなくタッチで操作するのです! 表現では難しいですが、上の写真でエアコンの操作ボタンがありますが、その両サイドに銀色の棒のような物が付いています。それを上下になぞる事で温度の調整ができるのです。機能が凄いという物ではありませんが、他の車ではあまり見ない物で真新しい物ですよね。静電式温度調整スイッチと呼ぶらしく、直感的にわかりやすいので今後搭載する車が増えてくるのではないでしょうか。 出典: http://lexus.jp/models/is/specifications/equipment/is350_l/index.html
二つ目はいろいろなボタンを押していたら発見したのですが、電動リヤウインドゥサンシェードです。ボタンを押すと何やら音がするので何が動いているのかと車内を見渡して発見しました。後部座席から日差しがきついなどの注文を受けてもボタンひとつで解決ですね。

それ以外の内装装備を下でご紹介します。 出典: http://lexus.jp/models/is/f/index.html
“F SPORT”専用ディンブル本革ステアリング(パドルシフト付) 出典: http://lexus.jp/models/is/f/index.html
“F SPORT”専用ディンブル本革シフトノブ 出典: http://lexus.jp/models/is/f/index.html
“F SPORT”専用アルミ製スポーツペダル 出典: http://lexus.jp/models/is/f/index.html
“F SPORT”専用スカッフプレート(フロント:ステンレス〈LEXUSブラックロゴ〉) 出典: http://lexus.jp/models/is/f/index.html
“F SPORT”専用メーター 出典: http://lexus.jp/models/is/f/index.html
“F SPORT”専用シート(レクサス初、表皮一体発泡工法で開発したシート) 上の写真のように“F SPORT”専用の内装がレーシーなイメージと高級感あふれる雰囲気を作っており、車に浸れる空間になっています。
ドライビングシートに収まれば、自分だけの空間で車内でありながら室内のようなクローズ感とステアリングとセンターコンソールで全てが操作できるとまさに至れり尽くせりな大人の秘密基地といった感覚になります。

家族持ちには気になる後部座席

車内に大きな荷物を積み込むのは少し難しいですが、大人2人乗るには十分のスペースです。写真は運転席や助手席を下がった状態のまま撮影してしまいましたので、少し狭く見えてしまいますが、実際はもう少しスペースを取れます。
他にも、写真の通り後席センターアームレスト (カップホルダー付)もあり、ゆったりとしたドライブが楽しめます。

トランクスペース

セダンとはいえある程度の荷物は積みたいと思いますよね。「IS」のトランクスペースは意外にも広く、ゴルフバックなども入れることができます。



試乗レポート

さて、本題の試乗レポートです。今回は東京都内の市街地から東名高速で静岡県御殿場を経由し峠を越えての山梨県山中湖などいろいろな場面を走行しました。

エコ、ノーマル、スポーツ、スポーツ+の4つの走行モード

「IS」には4つの走行モードがあります。走行中でも選択可能ですので気分や状況で変える事ができます。 出典: http://lexus.jp/models/is/performance/driving_performance/index.html
【ノーマルモード】
まずは普通に、という事でノーマルモードです。
このモードはどんな状況でも使用しやすく乗りやすいと感じます。さすがに最大出力245馬力で最大トルクが1,650回転から発生するという事もあり、ノーマルモードで十分な走行が可能です。都内の大通りの速い流れでも問題なく流れに乗る事ができます。速すぎず、遅すぎずでまさにノーマルで乗りやすいマイルドなアクセルフィーリングで走行する事ができます。 【エコモード】
前回「CT」を試乗させていただいた時に「こんなにもパワーカットされるのか」と驚愕したのが記憶に新しいので耐性はあったので驚く事はありませんでしたが、やはりパワーカットでエコな走りで速度をのせるにはかなり踏み込む事が必要とされます。大通りには向かないですが、ストップ&ゴーが多い都内では燃費を良くする強い味方です。 【スポーツモード】
やはり一番気になるのはスポーツモード。内外からスポーツ感溢れているために期待は大です。毎度裏切らないのが”レクサス”。「格段にトルクフルな加速からストレスフリーに回転が上がる」と予想をしていましたが出だしは格段に違うもののそこまでではない印象を受け、「こんなものか」と思った時、一気に加速を始めます。回転が上がったところでターボかかり始め、加速がかなり鋭くなり吹け上がります。3,000回転前後でターボが効き始めるのですが、そこまでの回転域では扱いやすいのであまりアクセリンングが器用でない方でも乗りやすいです。しかし高回転域ではかなりパワーが出てきてピーキーなフィーリングになりますので怖いと感じる方もいるかもしれません。 【スポーツ+モード】
走りのポテンシャルをフルに引き出すモードですが基本的にはスポーツモードと同じですが、ギア比可変ステアリングによってハンドリングがスポーティーになるため、高速道路を巡行する場合やサーキット走行などではその違いを感じることがきます。

素晴らしい最新技術

【Blind Spot Monitor(ブラインドスポットモニター)】
こちらはメーカーオプションですが、今回の試乗で最も今後の車に全て搭載すべきと感じたほど、安全かつ”便利”な技術です。走行中、ドアミラーでは確認しにくい後側方エリアに存在する車両を検知し、ドアミラーのインジケーターが点灯。ドライバーがウインカーを操作した状態で車両を検知するとインジケーターが点滅し、より注意を喚起してくれるというまさに優れものです。これがあることで死角にいる車に気づき、車線変更時の事故を未然に防いでくれます。
駐車時も車体の各方面のセンサーが感知し、壁などと近くなっている箇所を言葉で指示をくれ、自分だけじゃなく車も目を持っているように感じます。

【プリクラッシュセーフティシステム】
衝突の回避や被害軽減を支援するシステムで、進路上の先行車などをミリ波レーダーで検出し、衝突する可能性が高いと判断した場合に警報やブレーキの制御により衝突回避を支援してくれます。
高速道路をオートクルーズで走行していて前方の車との距離が近づくと作動して減速します。

【レーンディパーチャーアラート】
こちらもメーカーオプションで、道路上の白線 (黄線) をカメラで認識。ドライバーがウインカー操作を行わずに車線を逸脱した場合、ブザーとディスプレイ表示により注意を喚起します。車を乗っている人は一度は経験した事があると思いますが、どうしても疲れていたりするとぼーっとしたりして車線内をふらついたりしてしまいます。そんな時にも注意を促してくれるので事故も未然に防いでくれます。

レクサスGS450hとの乗り比べ

今回は運良くレクサスが誇る高級セダン「GS450h」との乗り比べをする事ができました。「GS」の中でも450hと乗り比べできるなんて贅沢な事ですが、そこで見えてきた「GS」と「IS」の良し悪しを「IS」側から書きたいと思います。

実燃費

燃費を比較してみます。メーカー公表燃費をまず確認すると、「GS450h」18.2km、「IS200t」13.2kmと排気量約3.5Lエンジンを積むGS450hが意外にも燃費が高く、ハイブリッドシステムの力は偉大ですね。一方IS200tは排気量約2Lターボエンジンで、この車格としては十分な数値なのですが、GS450hと比べると少し燃費が悪く感じます。では、実際の燃費はどうなのかサンプルを取ることができました。 まずは、「IS」のスポーツモードでの高速道路での燃費です。高速道路ということもあり、メーカー公表燃費に近いものになりましたが、最近のエコカーなどと比べると大分燃費が悪く感じます。 一方こちらは「GS」の高速道路のスポーツモードでの燃費です。こちらはメーカー公表燃費から大分低く出ましたが、走行状況などで変わるため一概には言えません。しかし「IS」よりは確実に燃費がいいことがわかります。

インテリアの完成度

エクステリアに関してはどちらも完成度が高く、良し悪しの差などは好みの域ですのでインテリアのお話をさせていただきます。正直な所インテリアの完成度で言えば「GS」に「IS」完敗という所です。これは価格を見ても車格を見ても仕方のない話ですが、一つ一つのボタンの高級感や室内空間の広さなど「GS」と乗り比べると多少見劣りする箇所もあるように感じました。これは以前に「CT」に試乗させていただいた事もあり、「IS」は「CT」と作りが近いと感じ、ナビ、ステアリングなどは同じような雰囲気で作られています。それに比べて「GS」はステアリング、センターコンソールなどもさらに高級感があり、高い完成度で作られ、満足感が高いものとなっています。 しかし、「GS」に比べ「IS」にはいい意味で”ちょうどいい”サイズ感で”イケてる大人の遊べる高級車”という感じで、車内も広すぎず、狭すぎず、ドライバーシートに収まればなんでもできる。そんな車の楽しさを教えてくれる車内空間です。

走行性能

パワーで見ると「GS450h」はエンジン、モーター合わせて495馬力、「IS200t」は245馬力と大差ですが、日本国内だとオーバースペックなほどのパワーとスピードが出ているGS450hは”良すぎる”と感じます。高速道路も気がついたら速度が出すぎてしまっています。もちろん一般道でも同じことが言えます。それに対しIS200tはターボが非常にいい味付けで、低回転では扱いやすく、高回転では楽しませてくれるというまさに”ちょうどいい”走行性能です。

すごいのは「GS」、欲しいのは「IS」

見出しの通り、独断と偏見ですが、すごいのは「GS」、欲しいのは「IS」と感じました。確かにいい車という観点で見ると「IS」は「GS」に及びませんが、スポーティな走りの魅力や扱いやすさ等を含めると欲しいと感じたのは「IS」でした。自身の車にしたいと本当に感じさせるもので、一度所有してみたい一台です。

まとめ:一度は乗って欲しい

今回乗り比べた「GS」、「IS」ともに高級セダン、高級スポーツセダンの位置付けの中でベンツやBMWなどとの対抗車と思いますが、食わず嫌いのように乗らず嫌いでレクサスを見ている方もいるかと思います。ですが、乗らせていただいたどちらの車も完成度、満足度はものすごく高いので、試乗でもいいので是非一度乗ってみるとレクサスにひかれること間違いありません。

GS450hの試乗レポートはこちら

今回は「IS200t」と「GS450h」の贅沢な乗り比べがすることができました。国内外で人気が高く、最高級ブランドとして名高い”レクサス”。高級ブランドの激戦車格に投入された「GS」の実力を検証します。